トレーラー・トラック関連の用語

  • トラクタ トレーラをけん引する牽引車のこと。トラクタヘッドやトレーラーヘッド、又は単にヘッドと言ったりします。

三菱ふそう製のトラクタ↓

トラクタ

  • オープントップバン バンのうち屋根のないものをいう
  • セミトレーラ 一般的なトレーラのことで、トレーラ単体に前輪がないもの
  • フルトレーラ トレーラ荷重のほとんど全てをその車体だけで支える構造のトレーラのこと。連結全長は20m以上になるものもあります。

平ボデーのフルトレーラの台車 ↓

full-trailer

  • 第5輪禍重 トレーラに積荷を積んでトラクタに連結したときのカプラにかかる重量のこと。トラックでいう最大積載量にあたりトラクタの車検証に記載されています。
  • スタンション型 主に鋼材や原木、コンクリート製品などの運搬に使われる荷台がフラットなトレーラ。平床トレーラやフラットベッドとも言います。スタンションとはトレーラの荷台に立てる荷崩れを防止するための金属製の支柱のこと。

スタンション型セミトレーラ 荷台に立てられた金属製の支柱がスタンション ↓

スタンション

 

  • 粉粒体トレーラ バラセメントなど粉粒体を運搬するトレーラ。バルクローリーともいう。
  • 重量物運搬用セミトレーラ 発電機や建設機械など重量のある積載物を運搬するトレーラ。一般的には重セミと呼ばれています。

重量物運搬用セミトレーラ

  • ステアリング機構付セミトレーラ 車軸にステアリング機構がついたセミトレーラ。ステアリングトレーラともいいます。巨大な重量物を運搬するセミトレーラで16輪や24輪という車両もあります。

ステアリング付きセミトレーラ

  • タンク型セミトレーラ 液体を運搬するためのトレーラ

タンク型セミトレーラ

  • ISOタンク 国際規格に準じた液体輸送用のコンテナのこと

ISOコンテナ

  • ダンプセミトレーラ 土砂や産業廃棄物などを運搬するセミトレーラ。あおりが高く荷台をダンプアップすることができる。

ダンプセミトレーラ

  • 新規開発車両 新たに設計製作される車両で、車両制限令第3条で定める一般的制限値を超えるもので、届出書を提出して 国土交通省道路局から基準に適合するものとして適合証明書の交付を受けた車両をいう。
  • カプラ トラクタヘッドの連結器のこと

トラクタのカプラー
トラクタのカプラ

  • キングピン トラクタの連結器につなぐトレーラ側の連結器 ↓

キングピン

  •  ポールトレーラ 電柱、橋げた、コンクリートパイル、鋼材など長尺で分割できないものを運ぶトレーラ。特殊な車両のためナンバーは9ナンバー

ポールトレーラー

  • 海上コンテナトレーラ 海上コンテナ(輸出入貨物を積載するコンテナ)を運搬するセミトレーラ。海コンともいい、長さの違いで20フィートと40フィートがあります。また用途の違いでドライコンテナ、タンク型などがある。

海上コンテナセミトレーラ

 

  • マルチトレーラー フレームや軸部分の組み合わせにより様々なものを運搬することができるトレーラ。車高の上下機構、ステアリング機構も備えており、最大積載量100tを超える車両もある。

マルチトレーラー

  • キャリアカー 自動車運搬用の車両
  • 背高(せたか) 海上コンテナ用セミトレーラでコンテナの高さが、通常の海コン(8フィート6インチ)より1フィート高い9フィート6インチあるコンテナのこと。又は高さが地上から3.8mを超える車両。背高の車両には「背高」と表示されたステッカーを貼ることが義務付けられている。

背高の表示ステッカー↓

背高のステッカー

  • キャブ(キャビン)トラックやトレーラーヘッドなどの運転席がある部分のこと

トラックのキャビン

  • ダブルキャブ 運転席の後ろにもう一列乗員の座席を増やしたトラック。

ダブルキャブ

 

  • フルキャブ キャビンに寝台スペースなどが確保されているタイプ
  • ショートキャブ フルキャブのようにベッドスペースがないタイプのこと
  • キャブオーバ キャビンをエンジンの上方に配置するものでトラックやバスなどの車体形状の一つ。

キャブオーバ

  • ユニック キャビンと荷台の間に小型のクレーン装置を設置したトラック。正しくは建設機械メーカーの古河ユニック株式会社が生産している車両でユニックは前者の登録商標です。

ユニック

  • 低床トレーラ ブルドーザー、クレーンといった建設機械や分割できない巨大な運搬物の輸送に使われる荷台が低くつくられたトレーラ。

低床トレーラー

  • ウィング バン方トレーラでボディ側面が鳥の羽のように跳ねあがり、荷物の積み下ろしができるもの

ウィング トレーラー

  • 中落ち 高さのある貨物を積むため、荷台中心付近が低くなっているトレーラ

中落ちトレーラー

  • オフセット トラクタの場合、後輪軸からどの距離にカプラがあるのかを示したもの。トレーラやトラックの場合、後車軸の中心軸と荷台床面の中心点との距離

オフセット

 

 

  • 輪距 左右のタイヤの接地面と接触面の中心間の距離のこと。トレッドともいいます。
  • オーバーハング 前後左右の車輪の接地中心点から外側にはみ出した車体の部位のこと。前部をフロントオーバーハングといい、後部をリアオーバーハングという。
  • 軸距 前後の車軸の距離。ホイールベースともいいます。

ホイールベース

  • 平ボディ トラック、トレーラで荷台がフラットなもの

平ボディー

  • あおり 平ボディの荷台の周囲に取り付けてある板状のもの。↓

あおり型セミトレーラ

 

  • リフトアクスル( 車軸自動昇降装置)  積載物の重量に応じてトレーラーの車軸を上昇させたり下降させたりした状態で走行できる装置。たとえば積載物が無い場合、3軸のうち2軸を上昇させて路面に設置させず1軸だけで走行し、燃費向上やタイヤの摩耗軽減などの効果がある。さらに最大のメリットは高速道路の通行料金。NEXCOが定める通行料金の区分は以下のようになっており、軸数が変わることにより、特大車から大型車になり、高速料金が40%ほど安くなる。

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大型車 トレーラ(けん引普通車と被けん引自動車(2車軸以上)との連結車両、けん引中型車と被けん引自動車(1車軸)との連結車両及びけん引大型車(2車軸)と被けん引自動車(1車軸)との連結車両)

特大車 トレーラ(けん引中型車と被けん引自動車(2車軸以上)との連結車両、けん引大型車と被けん引自動車との連結車両で車軸数の合計が4車軸以上のもの及び特大車がけん引する連結車両)

 

  • 穴掘建柱車 電柱や標識の設備工事などに使用する掘削機能を備えたクレーン。ポールセッターともいいます。
  • ホイールクレーン ゴムタイヤで自走する移動式クレーンのこと。運転席だけで車両の運転とクレーン操作の両方を行う。

コベルコのラフター

  • ラフター ラフテレーンクレーンのことでホイールクレーンの一種。四輪駆動、四輪操舵装置を備え、荒れた不整地を走行できるクレーン。

ラフター

  • オールテレーンクレーン ホイールクレーンの一種だが、ラフテレーンクレーンと違いクレーンの操縦席と運転席が別々にある。またラフテレーンクレーンより大型で車軸の数も多い。

トラッククレーン

  • ランディングギヤ トレーラが連結していない状態で使用する前却

ランディングギヤ

  • ハイリフトトラクタ リフトカプラによりトレーラを持ち上げ、ダンプのように傾け積荷を下す装置。ウッドチップ(木材を砕いたもの)や飼料など一度に大量の積荷を下す運搬に向いた車両。

ハイリフトトラクタ

  • ライトローダー  荷台だけ前部を上昇、後方へスライドさせ貨物の積み下ろしができる機能をもったトラック。
  • 塵芥車  ゴミ収集車のこと。パッカー車ともいいます。

塵芥車

  • 幌ウィング 荷台を幌で覆ったウィング車
  • 鉄道コンテナ 鉄道輸送に使われるコンテナを運ぶトラックやトレーラ
  • ダンプローダー 重機を輸送する荷台が傾斜する車両
  • リンボーバン 荷台を上げ下げし、貨物の積載量を調節できる車両
  • ジャックナイフ現象 トレーラが急制動した時、連結部分でくの字に折れ曲がる危険な現象
  • エアサス エアーサスペンションのこと。フルエアサスのトレーラも多くなりました。

エアサストレーラー

  • 架装 トラックやトレーラの荷台に施された改造。積荷や用途によっていろいろあります。架装を専門に行っている会社を架装メーカーといいます。
  • アウトリガー クレーン付きトラックなど作業時に車体を安定させるため、横に張り出した脚のようなもの

アウトリガー

  • デフロック デファレンシャルギヤ(デフ)を一時的にロックすること。通常、左右のタイヤは内輪差の関係で回転差を設けるためにギヤが組み込まれています。これがデファレンシャルギヤなのですが、ぬかるみを通行するときなど、このギヤが作動するため片側が空転するともう片側のタイヤは回転しなくなってしまいます。そのため左右の回転を固定するために装備されているものです。
  • フレコンバッグ フレキシブルコンテナバッグのこと。建設業でもよく使う言葉です。粉状のものや細かいがれきを運ぶ化学繊維などでできた袋。トンバッグとかトン袋とかと呼ぶ場合も。

フレコンバッグ

  • 橋梁点検車(ブリッジチェッカー) バケットに長いアームがついた車両。バケットに作業員が乗り込み、橋の点検などに使われる車両。
  • 深ボディー ダンプであおりの部分が高くつくられたもの。軽量でカサのあるものを運搬する車両

深ボディー

  • 土砂禁(どしゃきん) 土砂等積載禁止車のこと。深ボディーのダンプに土砂を積載すると大量に運搬できるが、ほぼ過積載の状態になるため、土砂を運搬することを禁止した車両
  • ロードスイーパー 路上清掃車のこと。トラックシャーシーにブラシや散水装置を架装した車。
  • 道路維持作業用自動車 道路の維持、修繕をしたり道路標示などを設置するために必要な装備や改造を施した自動車。車両の登録には公安委員会に届け出が必要で黄色回転灯の装着が義務付けられています。

名古屋市の道路維持作業用自動車 ↓

名古屋市の道路維持作業車

道路維持作業用自動車

緑政土木局 道路維持作業車

  • ロードカッタ 道路の補修工事に使う路面切削作業機のこと。ナンバープレートがついていて(0ナンバー)特殊車両通行許可を取得すれば公道を走行することも可能ですが、通常は重セミトレーラに積載し、現場まで運搬します。ごくたまに近距離の現場から現場への道路の通行許可を取得することも。

酒井重工業株式会社製のロードカッタ↓

ロードカッター

  • ダブルタイヤ タイヤを並列に2本並べたトラックやトレーラーなどの大型自動車に装着されるタイヤ

ダブルタイヤ

  • 亀の子車載 トラクタヘッドのルーフ上にも1台搭載できる6台積み仕様のキャリアカーのこと。
  • 活魚運搬車 荷台に水槽が架装され魚を生かしたまま運ぶことができる車両。
  • ステアリングドローバー ポールトレーラーについているトラクタとトレーラーを連結する棒状のパーツ
  • タコグラフ トラックやトレーラーに装着されている運行記録用の計器のこと。事業用の車両は装着が義務付けられています。
  • リターダ トラックやセミトレーラー、ラフテレーンクレーンなどに搭載されている補助ブレーキ
  • NR装置装着車両 NR装置とは速度制限装置のこと。速度制限装置が装着された車両。
  • 10トン車    車両総重量が20tまでの大型トラックのこと。
  • 増トン車 平成6年の道路運送車両法の改正で、大型車の上限がそれまでの20トンから25トンに緩和されました。この20tを越える車輌を「大型増トン」といいます。この20トンを超える大型増トン車で一定の基準に定められた車両を特殊車両通行許可では新規格車といいます。

25トンの増トン車

  • 舵切り ポールトレーラのステアリング機能のこと
  • ジョロダー トラックやトレーラの荷台でパレットを積み込んだりするときに移動させる機器のこと。一般的にジョロダーと言われてますが実はジョロダーはメーカー名で正式にはパレットローダーやパレットローダーと言います。またジョルダーと呼ばれることもあります。
  • パワーゲート トラックなどの荷台の後ろに取り付けられた貨物の積み込み用の昇降機。ちなみにパワーゲートの名称は極東開発工業㈱の商標です。

パワーゲート

 

  • PTO パワーテイクオフの略。トラックやトレーラーが走行するためのエンジンの動力を、ダンプなどの動力として伝えるためのシステム。